第8話・プレゼント(月姫編)
~月姫side~
「はぁ、勢いで変人との勝負ふっかけちゃったけど、いざ愛樂のプレゼントってなるとなぁ……」
愛樂が喜ぶ物。何だろう?
食べ物?
洋服?
アクセサリー?
それとも、愛……?
っ!愛樂がアイツに恋してたらまずいじゃない!愛なんか絶対にプレゼント出来ないよ!
愛なんかプレゼントしたら……
(月姫の脳内)
「愛樂……やっと邪魔者が消えたな」
「うふふ、嫌ですわ?あ、な、た♡」
……こんなの絶対許すか!
きっと、全国民を敵に回すんだろうな……
うーん、そうならないためにはどうしたらいいのだろう……
あっ、そういえば月にいる時こんなこと習ったな。
『愛の対義語。それは無関心』
!!!
これだ!
あの変人と愛樂を離せばそのうち関心もなくなるはず……!
そのためには、
私がプレゼントになる
↓
二人でこの街を出て穏便に暮らす
これだ!
もしかして、自分は天才なのかもしれない。
この時の月姫はこう思っていた。
けれども月姫は、まだ子供だったのだ。